



子供の頃の記憶が無い以外はごく普通のサラリーマン・御手洗隆は、仕事に謀殺される毎日を過ごしていた。ある夜、いつも通り残業を終えて帰宅する途中、洗剤を買い忘れてぼやいていたところを、たまたま通りがかった隣に住む美人・櫻井千夏に聞かれてしまう。
笑われて恥ずかしい思いはしたものの、千夏が洗剤を分けてくれたことで、彼女に一目惚れした隆。
だが、恋愛経験の無い隆には、どうやって千夏との距離を縮めたら良いかがわからない。幼馴染の神崎恵子の協力を得て様々な作戦を立てるも、失敗を繰り返してしまう。それでも次第に二人の距離は縮まっていた。しかし、千夏と過ごす中で、隆の失った過去と、隠された真実が明らかになっていき……。
札幌の薬局に勤める香食禮次郎は、権威を振りかざし患者は二の次な医師たちや、事なかれ主義で仕事を進める薬剤師の同僚たちに囲まれた日常に飽いていた。
だが、そんな禮次郎の人生は、一人の少女と出会ったことで一変する。衰弱していたその少女はクチナシと名乗り、介抱したうえで警察を呼ぼうとする禮次郎に部屋に置いて欲しいと頼む。謎めいた雰囲気の少女に対する好奇心と同情心から、クチナシの頼みを聞き入れる禮次郎。だが、これが後に訪れる狂気の世界への入り口だと、彼はまだ知らなかった——。
「禮次郎さんって、食べたらどんな味がするんでしょうね」
赤字続きの王国が起死回生の一大事業「ケーユカイネン開拓」に着手した。王国最後の希望といえば聞こえはいいが、住民不在に資源もなしの枯れ果てた土地、おまけに予算はゼロという誰もが匙を投げる事業だった——そう“王国のお荷物”こと、書記官クラエス・レフティネン以外には。
精霊との複数同時契約で自動化された生産ラインに、亜人の商人・職人たちと手を組んだ独自の流通網の開発。他の土地ではありえない観光事業で客を呼び、まさかまさかの大発展!?
「金貨100万枚、必ずや稼ぎだしてみせましょう」
——禁じ手フル活用の経済無双で王国の生産と流通はクラエスが独占する!?
いつ、いかなるシチュエーションでも、暴力は良くない。まして最愛の妻をだなんて。……でも、こんな場合は、殴っていいと思う。そうあれは、妻のカミングアウトから始まった。
「実は私レズビアンなの」
……マジで?
「愛しているの、その人のこと」
……愛しちゃってますか。そうですか。
ってどうすんの!? まだローン返済できてねえよ、結婚に人生賭けたんだよ! つーか、子供もいるだろうがよ! 俺、子作りマシーンなの!?
……このあと俺は、妻を殴ることになる。でもみんなきっと許してくれるはずだ。この女がどういう女なのかみんなに確かめてもらいたい。
ということで、アホだけど(たぶん)可愛い嫁と、平凡サラリーマンが贈る、夫婦あるある(!?)系イチャイチャラブコメ開幕だ!
俺は宮田博敏、33歳、独身。ある日最悪な合コンから帰宅してタバコを吸っていたところ、『タバコの煙を爆発させる能力』に目覚めてしまい、アパートのトイレを破壊してしまった。その後、どこからともなく現れたスカウトマンに誘われるまま、勤めていたブラック企業を退職し、能力で人助けをする『フェノミナンリサーチ』に転職することに。充実した福利厚生、満額払われる残業手当など、信じられないほどの好待遇。しかし、甘い話には裏がある。なんと仕事のパートナーとして紹介された相手は、先日の合コンでひたすら高い酒を飲んでいた残念美女で——?
救国の騎士ジラルドは政争に巻き込まれ、いまでは僻地の名ばかり将軍。すべてを諦観し、日々を酒と過ごすかつての英雄のもとに、ひとりの救世主がやってきた。「私はユリーシャ。今日からあなたの妻になる者だ」